よくある質問 板目と柾目の違い

無垢の自然の木ですが、木(樹木)から製材して木材になります。

その製材過程で木の目が変わります。単純にその違いを比較してみましょう!   

木の目   板目:山なりあり   柾目:まっすぐ    

割れや反り 板目:木表(皮側)に収縮して反り割れ発生

      柾目:板目よりは少ない

価格    板目:通常価格   柾目:希少価値高く1.5倍から2倍以上

では、その希少価値があって高くなるのはなぜでしょうか!

まず、通常の製材は日本の場合、在来工法の柱や梁を品質の良い部分で製材します。

品質が良いというのは、芯に近い方が年輪が狭く赤身と呼ばれ丈夫で腐れにくいとされています。

なので、製材は通常こんな感じで進めていますね

実際、柱はこんな感じです。

梁を製材する時はこんな感じです

このように木取っていくことで、通常丸太1本を極力無駄なく製材するようにしています。

この場合、板の場合巾の広い方はほとんどが板目になります。 巾の狭い方(厚み側)や角材の1~2面は柾目に近くはなっています。

ただ、巾の広い面を柾目に製材しようとすると、製材する1本の丸太の切り口を見て、角度を合わせて最初一面を切ります。

幅広の板を柾目に取ろうとすればするほど太い丸太を製材しなくてはなりません。

神社仏閣など木造の高級な建物で柾目の板が必要な場合、3尺(直径90cm)丸太から製材する、とよく言われます。

上の写真の丸太は、せいぜい直径40cm~50cmかと思われますが、現在青森ひばの場合、ほとんどの丸太がこんな感じの太さです。

木材の入札も行われる青森県木材センターに入荷した様子です

ここまで育つまでも、青森ひばの場合、最低100年以上から150年前後かかります。 3尺丸太は200年超えでしょう。

上の2つの写真の年輪を数えてみてください。

最初の写真は青森ひば、2番目の写真は恐らく杉でしょう。 育つのに約3倍違うのがおわかりでしょう。

では、幅広い柾目の板の取り方はと言えば、こんな感じです。

 

このように芯から外に向かって必要な巾に製材して数枚製材しなければなりません。

40cm超えの丸太ですとせいぜい巾20cm弱の板、

もし30cmの巾の柾目の板を取るためには直径70cmものが必要ということになります。

なので通常販売している柱や梁は取れなかったり少なくなりその分割高にしなければならないという訳です。

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